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本の虫さんぽ

現存する日本最古の書物、「古事記」は奈良時代に編纂されました。1400年前の奈良時代から、奈良は書物の歴史とともに歩んできたと言えます。そんな「本の町」、奈良のおすすめスポットを紹介します。

AM 10:30 奈良駅に到着

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奈良駅から、まずは「ふうせんかずら」へ。こちらはなんと、お店番がいない無人の本屋さん。ウェブサイトでメンバー登録するとIDナンバーが発行され、IDナンバーをかざせば入店できる仕組みです。誰の目も気にせず、ゆっくり本を選べるのはうれしいですよね。

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そしてもうひとつ特徴的なのが、「シェア型書店」であること。店内にある45の本棚には、一つ一つ異なる棚主がセレクトした本が並べられています。棚主の個性が存分に発揮された本棚は見ているだけでも楽しい。棚が空いていれば、自分が棚主になって本を出品することもできます。水曜日から金曜日の朝は、店内で「おはなさんのおむすび屋さん」が開店しているので、IDがなくても入れますし、おいしいおむすびも食べられますよ。

AM 11:00 近くの「ならっぷ」へ

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お気に入りの本は大切に、長く読みついでいきたいですよね。本をきれいに保つために、「ならっぷ」へブックカバーを探しに行きましょう。ここは、奈良県の特産品である蚊帳製造業「丸山商店」として昭和5年に設立された丸山繊維産業株式会社のブランドショップです。

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蚊帳ふきんや蚊帳タオルなどたくさんの商品が並ぶ中で、本好きの目をとらえて離さないのがふすま生地のブックカバー。蚊帳の生地と同じ粗目の素材である「ふすま生地」に、オリジナルイラストや正倉院模様などをプリントした和モダンなブックカバーが200種類近くもそろいます。文庫、新書、単行本とサイズも豊富なので、きっと自分のお気に入りが見つかるはず。店内奥にはスコーンやイギリス紅茶がいただけるカフェも併設されています。

AM11:30 和定食が絶品のComfy

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ここまでおさんぽすると、そろそろお腹も空いているはず。せっかく古都・奈良に来たのだから、おいしい和食を堪能したいですよね。西寺林商店街にある「和食cafe&bar Comfy」では、著名な料亭で10年以上活躍していた料理人、おちづさんの作るランチが人気です。メインがお魚かお肉の2種類から選べるランチは30食限定で、おだしがきいた本格的な味に感動すること間違いなし。小鉢もたくさんついているので、お酒好きは「ちょい飲みセット」にして昼飲みするのもおすすめです。ランチ完売、ということも多いので、予約しておくと安心です。

PM2:00 カフェ 西村邸へ

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ならまちには古民家を改装したカフェがたくさんありますが、本好きにおすすめしたいのが「西村邸」。100年以上前にならまちに建てられた町家で、オーナーの杉本さんの「おばあちゃん家」だったそう。クラウドファンディングを利用して、カフェ兼民泊兼レンタルスペースと、みんなが集まる場所に生まれ変わりました。

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西村邸に行くときは、自分の本棚から本を1冊持っていくようにしましょう。ここでは「ブック・トレード・コーヒー」という取り組みを行っていて、持って行った本についておすすめコメントなどをカードに書いて寄贈すると、コーヒー1杯+お茶菓子をサービスしてくれるのです。

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コーヒーを飲みながら、本について店主の杉本さんとお話するのもとっても楽しいですし、ほかの人が寄贈した本を購入することもできます。

PM3:00 鹿の舟「繭」へ

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西村邸を出たら、ならまちをさらに南へ向かい、「鹿の舟」へ。奈良町南観光案内所「繭」に入りましょう。ここは大正期に建てられた住宅で、奈良では知らない人がいない有名カフェ「くるみの木」が総合プロデュースしました。「繭」には約1300冊の蔵書をそろえた読書室があり、誰でも無料で利用できます。

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繭をイメージした楕円形の書棚に並んでいるのは「奈良」「伝統文化」「民芸」「農」「食」をテーマにした本。日本人の生活文化や暮らしの知恵を大切にしたいというくるみの木ならではの選書です。

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読書スペースには奈良の特産品である蚊帳がつられていて、窓からの日差しがやわらかく届き、ゆったり読書を楽しめます。同じ敷地内にある食堂「竈」、ティールーム「囀」もおすすめです。

本をテーマにならまち歩き。ゆったりと時が流れる奈良で、本を想う贅沢な休日。ぜひ足をお運びください。取材にご協力頂きました皆さま、ありがとうございました。

うごマップ

うごマップをひらくと、駅からバスの乗り方、道の曲がり方を、うごく鹿さんがお伝えします。ぜひ知らないとたどりつけない場所へ、奈良のおもしろさを体験してくださいますように。

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記事:2024年1月 記載

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